山陽工業では、最新の工法による工事を積極的に取り入れています。そのうちの1つがシート工法と呼ばれるものです。
シート工法は外壁の印象をお手軽に、けれども大きく変えることができる工法です。
外壁の印象をガラっと変えたい
たくさんの選択肢から外壁のデザインを選びたい
建物の劣化要因を少しでも減らしたい
…とお考えの建物オーナー様必見です!
建物の外壁にシート材を貼り付ける工法のことを言います。最大の特徴は、砂岩や御影石のようなテクスチャがシートに再現されていることです。触るとまるで本物の石のようにザラザラとしている一方、素材はシートで出来ているので非常に軽い仕様となっています。
シートを外壁全面に貼ることで、水の入口が塞がり漏水が起こりにくくなったり、コンクリートの剥離につながる劣化の要因をカットできるため、建物の長寿命化にも貢献しています。
項目ごとに、もう少し詳しく見ていきましょう。
(1)塗装とシート工法の比較
シート工法は劣化した外壁の修繕で用いられる工法ですが、外壁塗装と比較した際、果たしてどちらの方法で工事を行うべきか迷ってしまう方もいるのではないでしょうか?
塗装かシート工法か、どちらを選ぶかは壁の材質によって決定します。モルタルやコンクリート面には外壁塗装、タイル面にはシート工法が向いていることが多いです。
また、費用面から比較すると、シート工法は塗装よりも材料費・手間がかかる分、費用が高くなりがちです。
費用をなるべく抑えたい場合は、『人の往来が多く道路に面した壁面』はシート工法で仕上げ、『建物の影に隠れた人目につきにくい壁面』は塗装にする等、塗装とシート工法を組み合わせるという選択をするお客様もいらっしゃいます。
建物の状況やお客様の予算・美観へのご要望を考慮した上で、弊社の工事担当が最適な工事プランを提案しますのでご安心ください!
(2)シートのデザイン
シートは石を基調としたデザインがメインで、見た目だけではなく、手触りも本物の石壁のような質感を再現しています。
この後ご紹介する工事では既存デザインの中からシートを選んでいますが、シート工法はお好きなデザインをシートに印刷することができるのも特徴です。
シート工法は魅力的だけど好みのデザインがない…という場合は、そういった対応も可能ですのでぜひご相談ください!
まず最初に、工事前後の建物の様子をお見せします。
シート工法によって外観の印象がガラリと変わりました!
今回はビルの4面のうち、1面(上記写真の面)にのみ、シートを貼りました。
それでは、前項でお見せした外観になるまでの工事の様子を、順に見ていきましょう。
工事前の外壁には、細かな凹凸(吹き付けタイル)がついており、目地の部分は深い溝ができています。このままではシートを貼れないため、まずはこれらを平らにしていく必要があります。
最初は、目地の溝から埋めていきましょう。
下地調整材を使っていきます。
平らにすることを意識した動きで、金ゴテを動かしていきます。
目地の溝がどんどん埋まっていきます。この時点でも大分、壁が平たくなったように見えますね。
次に、角だしを行います。建築時に削られた柱の角を敢えて尖らせる作業です。
シートを貼りつけるためには、一定の面積を持つ平面または曲面が必要になるので、小さすぎる面は角を出して、外壁の形をわずかに変えました。
角だしが終われば、2回目の平だしです。外壁全体にモルタルを塗っていきましょう。
平だしの工程を経て、壁の色や質感が大きく変化し、外壁が一度まっさらな状態になりました。
次は、外壁に設計図通りの貼り位置を書き出していきます。
メジャーを使ってミリ単位まで正確に測ってから、ペンで点印をつけいきます。
チョークラインと呼ばれる道具を使えば、まっすぐな直線を比較的簡単に描くことができます。メジャーとペンで点印を残し、複数の点印をチョークラインで直線にしていく作業を繰り返します。
縦線は地面と垂直であるかどうかが重要であるため、垂直測定器を使って正確な角度を出しておきます。
シートの切り取り方や、各長さまで緻密に計算されているのが分かります。
墨出しが終わったところで、ようやくシートを貼る工程に入っていきます。以下2種類のシートを決められた形にカットしてから、鎧張り工法という貼り方で貼っていきましょう。
ちなみにカットの様子はこんな感じです。
まずは墨出しの完了した外壁に、
強力なボンドを塗っていきます。
その上に、カッティング済みのシートをペタリと貼りつけて、
ローラーやヘラを使って、隅々まで圧着させていきます。
目地の両面テープを剥がしてから、
重ね合わせるように次のシートを貼りつけていきます。
尚、シートの貼り方は、『芋目地』または『馬目地』いずれかのパターンで貼っていくことが多いです。
目地を揃えて並べるのが『芋目地』、シートの位置を半分ずつずらし目地が互い違いになるよう並べるのが『馬目地』です。
今回は『芋目地』で貼りつけていきます。
シートにはある程度の柔軟性があるので、曲面にもしっかり貼ることができます。
続いてシーリングを施工していきます。作業の内容としては、シートの端部やサッシとの間にシーリング材を充填し、水の浸入を防ぎます。
窓枠とシートの隙間にも、このようにシーリングを施します。
シートの貼りつけに関わる作業が完了したのち、最後にサッシ(窓枠)の塗装をします。通常、アルミであるサッシを塗装するのは塗膜が剥がれやすいという理由から、あまり行われない工事です。ですが今回は外壁全体の美観を取り戻したいとのご要望をいただいたため、サッシも綺麗に塗り直していきます。
スプレーで塗装をしてから、
すぐに風を当ててあげると、
サッシの色味と輝きが美しく生まれ変わりました。
*工事期間
今回の工事では、1ヶ月ちょっとの日数がかかりました。
通常の外壁修繕と比べると少し時間のかかる印象があるかもしれませんが、建物の形状等に合わせて現地で丁寧にシートを加工しているため、その時間も含んでおります!
*工事費用
シート工法の価格は、シートの製品代・工事費用あわせて22,000円+税~/㎡となっております。(※端部のシーリング代が別途発生します。また、現場の状況などにより価格は変動することがありますのでご了承ください。)
「うちの建物はどうなんだろう?詳しい金額が知りたい」という方は、現地確認の上正確な工事費用を無料で御見積いたします!
今回ご紹介したのは会社として使用されているビルでの工事でしたが、シート工法は戸建にも使用することが可能です。
「外壁のデザインを一新したい!」
「止まらない漏水をなんとかしたい!」
というお悩みがございましたら、まずはお気軽にご相談ください。
シート工法の責任施工店の認可を受けている山陽工業が、お客様のお悩みを解決いたします!
なお、対応エリアは以下の通りです。
シート工法ではなく通常の塗装工事で外壁を蘇らせたいという方は、ぜひこちらの記事をご参考ください。
この記事を書いた人 山陽工業 よーこちゃん
・山陽工業に入社して1年目の広報社員。
・たくさんの現場を巡って、日々様々な知識と写真を集めています。
・施工管理に長けた工事監督さん、この道何十年の熟練職人さんの方々に取材を行い、建物の修繕・改修に関する情報を発信していきます。
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