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ヘリサイン塗装 ver.塗る

ヘリサイン = ヘリ + サイン

ヘリコプターのパイロットにとっての目印になります。

 ヘリサインとは、災害等の緊急時に出動したヘリコプターが、土地勘のない地域でも、上空から迅速かつ確実に目的地に到着するためのサインです。

 今回は、盛り沢山の工事内容のほんの一部、ヘリサイン塗装についてお見せします。直接でなくとも、人命に関わる非常に重要な仕事です。


 施工をする舞台は、こちらの小学校↓

施工現場の大久保小学校

 この現場では、「老朽化の進んだ配管の付け替え」「塗膜の剥がれたフェンスの塗り直し」「屋上全体の防水工事」などなど、多種類の施工が予定されています。

 具体的にどのような仕上がりになるのか、まずは施工の前後をご覧ください。

BEFORE

 全体的に、黒汚れが目立ち、拡大すると塗装が剥がれていることが分かります。

AFTER

『大久保小』は色鮮やかに。文字の背景は滑らからに。全体の印象が大きく変化しました!

 この施工を完了するまでに、以下の工程があります。

1. 墨 出 し
└墨出しテープで塗装の基準になる輪郭を記します。

2. 下 塗 り
└蛍光塗料(グリーン)を使用し、文字の背景を塗ります。

3. 中 塗 り
└1回目 : 塗り重ねていきます。
└2回目 : 塗装の鮮やかさと厚みを濃くしていきます。

4. 文 字 の 下 塗 り
└蛍光塗料(イエロー)を使用し、文字の内側を塗ります。

5. 文 字 の 中 塗 り
└1回目 : 文字背景に注意しながら、塗り重ねていきます。
└2回目 : 塗装の鮮やかさと厚みを濃くしていきます。

6. 方 位 記 号 ペ イ ン ト
└上空から方角が分かるように方位記号のサインを塗ります。

7. 上 塗 り
└紫外線や劣化など、あらゆる天候や環境からヘリサインを守る仕上げの工程です。

完 成!

 工程一覧のうち、殆どが「塗る」作業であるのが分かります。

 上空から視認することを考えると、一文字のスケールが非常に大きくなります。「書く」というよりも「塗る」作業ですので、塗装工事の丁寧さが重要になりそうです。

1.墨出し

全工程の中で、最も重要な部分です!

実は一番、重要です。

 ヘリサイン塗装では、文字の有機的な輪郭を書き起こす必要があります。
全体のスケールやバランス感を合わせながら、少しずつ塗装の位置取りを決めていきます。
 この作業が、適当であったり設計ミスを起こしてると、手違いが起きた際に、全ての手順を墨出しからやり直さなければいけません。

2.下塗り

全ての基本となります。
紫外線、雨風、劣化による塗装剥がれを防ぐ大切な工程です。

 蛍光グリーンの特殊な塗料を使用し、大きめのローラーで文字の背景となる部分を塗っていきます。

何故、この色なの?

➡︎ 視認性が高い。

 上空にいるパイロットから見やすいという理由で、蛍光塗料のグリーンやイエローが使われているんですね。

3.中塗り

下塗りに鮮やかさと厚みを加えていきましょう。

塗り重ねによって部分的な厚みが出てこないように気をつけながら塗装をしていきます。

【1回目】

【2回目】

 文字背景の蛍光塗料を塗り終わりました。1枚目と2枚目の写真を見比べてみると色の鮮やかさに大きな違いが起きています。

4.文字の下塗り

背景に、はみ出さないよう慎重に…。

 イエローの蛍光塗料を使い、ローラーのはみ出しや塗料の飛散に注意しながら文字部分の下塗りを施していきます。

5.文字の中塗り

文字の下塗りが無事に終わったからと言って、
気を抜いてはいけません!

塗り重ねていくにつれて・・・

 身の丈以上の大きさがある文字サインを塗っていくので、非常に高い集中力と丁寧な仕事が求められます。
ついつい起きてしまう以下の疑問。
絶対に適当に片付けてはいけません。

イエローの塗料が飛散してしまったのだけれど、塗り直せば大丈夫かな?

➡︎単純な塗り直しは、色のムラに繋がります。

塗料が完全に乾いてないけれど、上から塗っても大丈夫だよね?

➡︎しっかり乾かさないまま塗料を塗ると、下の色が滲んできます。

 このような曖昧な思考のまま作業に進むと、取り返しのつかない失敗や、大幅な修正時間を生み出してしまう恐れがあり ます。

 塗料や道具の状態をよく確認してから、慎重に中塗りに入っていきましょう。

【1回目】

【2回目】

 全工程のうち、文字と背景への塗装が完了しました。

6.方位記号ペイント

ヘリサインとしての価値を一段階、
高めていく作業です。

 続いて、方位記号を描いていきます。上空から方角を確認できるようにすることで、施設名と合わさって緊急時における現場の状況が分かりやすくなります。

 こちらも墨出しの段階で、かなりの調整を重ねました。

 真っ白な塗料でテープからはみ出さないように塗っていきます。

方位記号、完了しました!

7.上塗り

綺麗に塗り上げたからこそ、丁寧に仕上げをしてあげます。

 最後の仕上げとして、下塗りとは別にヘリサインを雨風や紫外線をから守るためのコーティングを塗ってきます。

完 成!

黒汚れと複雑な色配分が目立っていた屋上が・・・

文字のキワや、彩度が鮮やかになり、以前よりも施設名が分かりやすくなりました。

 

山陽工業は塗装工事・防水工事に特化した専門業者です。

!剥がれた塗装を新しく綺麗にしてほしい
!天井からの雨漏りを直してもらいたい

対処に困っている現場があれば、お気軽にお問い合わせください。

なお、対応エリアは以下の通りです。

この記事を書いた人 山陽工業 よーこちゃん

・山陽工業に入社して1年目の広報社員。
・たくさんの現場を巡って、日々様々な知識と写真を集めています。
・施工管理に長けた工事監督さん、この道何十年の熟練職人さんの方々に取材を行い、建物の修繕・改修に関する情報を発信していきます。

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