外壁タイルのひび割れや剥がれなどの劣化は、範囲が狭いから・目立たないからと言って放置してしまうと、大きな事故に繋がる恐れがあり大変危険です。
今回の記事では、外壁タイルの劣化とその危険性について、そして実際に山陽工業で行った、劣化したタイルの部分補修工事について詳しくご紹介します。
・外壁タイルの劣化状況をいまいち把握できていない
・外壁タイルの劣化を放置しているが、緊急性が高いのかどうかよく分からない
・劣化した外壁タイルの部分補修工事がどのように行われるのか知りたい
管理・所有している建物の外壁タイルについて、上記のようなお悩みやご要望をお持ちの方は、ぜひこの記事をご一読いただき、山陽工業までご相談ください!
外壁タイルの劣化には主に3つの種類があります。
それぞれの劣化がどのような現象なのか、詳しくご紹介します。
浮きとは、外壁タイルを密着させる材料や下地材料が外部からの熱・湿度によって膨張し、表面の外壁タイルが上の写真のようにボコボコと浮き出てしまう劣化現象です。
浮きが進行すると、表面のタイルのひび割れや剥がれの原因となるため、放置は厳禁です。
ひび割れは、地震の振動・乾燥収縮などの外的要因によって発生する劣化症状です。
ひび割れた外壁タイルは、そうでないものより剥がれ落ちてしまう可能性が高いため、やはりこちらも放置は厳禁です。
先述した浮きとこのひび割れが同じ箇所で発生していたら、次の項目でご紹介する「剥がれ」が発生する恐れがあるため、超危険です!!
外壁タイルが完全に剥がれ落ちて下地が見えている、もしくは上の写真のように今にも剥がれ落ちそう、という箇所が一つでも見つかったら、1日も早い補修工事が必要です!
こうした外壁タイルの剥がれは、先述した浮きやひび割れの進行に加え、下地のコンクリートに発生する『鉄筋爆裂』という劣化症状も原因になります。
鉄筋爆裂とは、コンクリート内部の鉄筋が内側からコンクリートを押し出してしまうことによって起こる劣化現象です。
外壁タイルの下地のコンクリートで鉄筋爆裂が発生すると、上の右の写真のように、表面のタイルが剥がれてしまうのです。
鉄筋爆裂についてさらに詳しく知りたい方は、こちらの記事も併せてご覧ください。
下の写真は、実際に外壁タイルが剥がれ、建物前の歩道に落ちてしまった際の写真です。
奥の方まで、粉々になった外壁タイルが散乱してしまっています。
万が一、外壁タイルが剥がれ落ちた先に人がいたら…車が停まっていたら…、大きな事故に繋がってしまいます。
こんな事態になってしまう前に、できるだけ早い段階でプロによる調査と補修工事を行って、外壁タイルを安全な状態にしてあげることを強くオススメします!!
山陽工業では、調査・お見積までは無料で承っています。まずは調査だけでも行って、外壁タイルの現状を知るところから始めてみてはいかがでしょうか?
今回の記事でご紹介するのは、とあるマンションの外部階段で行った、外壁タイルの部分補修工事です。
このマンションの理事長様より、「階段の外壁タイルまわりがボロボロになってしまっているので修理してほしい」とご相談をいただき、施工に至りました。
施工前の外壁タイルの状況はこちらです。
階段天井の角のタイルの下地のコンクリートで鉄筋爆裂が発生してしまったようです。
一部のタイルが浮き上がっており、今にも剥がれ落ちてしまいそうです…!また、コンクリートの部分にも大きなひび割れが発生しています。
早めにご相談いただけて良かったです…!
このマンションでは、5階の階段部分のみの施工であるため、高所作業車を使って作業を行いました。
準備が整ったら、早速補修工事を始めます!
剥がれ落ちてしまう恐れのある外壁タイルを、すべて剥がします。
こうしてコンクリートを削る作業のことを斫り(はつり)と呼びます。
その後、粉塵などが残らないように清掃を行います。
斫りと清掃が完了した状態がこちらです。
外壁タイルが浮き上がっていた箇所だけでなく、コンクリートにひび割れが発生していた箇所も斫り作業を行ったので、広い範囲の下地が露わになりました。
斫り作業を終えて改めて見てみると、鉄筋がサビて膨張してしまっており、このまま上からタイルを張り付けても平らにできない状況でした。
そのため、今回このマンションでは、既存の鉄筋の一部を撤去することにしました。
鉄筋の撤去が完了した状態がこちらです。
こちらのマンションでは、この一部の鉄筋がなくても問題ないと判断して鉄筋を撤去しました。施工範囲や下地の状況によっては、既存の鉄筋を撤去した後に新しい鉄筋を溶接する作業も必要になることがあります!
新しい外壁タイルを張り付ける箇所に、補修用プライマーを塗布します。
補修用プライマーには、この後使用するタイル張り付け用モルタルの接着力を高める効果があります。
モルタルを使って、新しい外壁タイルを張り付けます。
今回の工事では、斜めになっている施工範囲に合わせ、一部のタイルをカットして張り付けました。
最後に目地埋めを行います。
目地埋めとは、タイル目地(タイルとタイルの継ぎ目)に目地材という材料を擦り込む作業のことです。
新しく外壁タイルを張り付けた箇所は、タイル目地に小さな隙間が残ってしまいやすくなります。
目地埋めを行うことで、その小さな隙間がしっかり埋まり、水の浸入を防ぐことができるのです。
表面の目地材を綺麗に拭き取ったら、劣化した外壁タイルの部分補修工事は完了です!
浮き上がって剥がれかけていた外壁タイルがしっかり補修され、これで一安心ですね。
広範囲でひび割れていた塗装面も綺麗に補修されました。
参考までに、このマンションの外壁タイルの部分補修工事にかかった費用と工期をご紹介します。
※45二丁タイルとは…縦45mm×横95mmの長方形のタイルのこと。
なお、上記費用・工期はあくまで参考です。実際にかかる費用・工期は、外壁タイルの状況や施工範囲の大きさによって変動しますのでご了承ください。
外壁タイルの補修方法は、今回ご紹介したタイルだけではなく「シート工法」という方法も存在します。
シート工法とは、外壁でお悩みの方に山陽工業がオススメしたい工法の1つで、石の質感をリアルに再現したシートを外壁に貼るという工法です。
シートの種類が豊富で、砂石や御影石のテクスチャがしっかりと再現されているため、高級感を演出することが可能です。
他にも、漏水が起こりにくくなり建物を綺麗に永く保つことが可能であったり、シート自体が軽量なので万が一落下しても大きな事故に繋がる危険性が低いなど、とても魅力的な工法です。
私たち山陽工業の自社ビルの外壁にも採用しているシート工法。自信を持ってオススメできる工法です!
シート工法の特徴や施工方法など、詳しくは過去のブログをご覧ください!
山陽工業は、外壁・防水工事を主に請け負う、建物の改修専門業者です。
外壁タイルに関する補修工事も、外壁全体から今回ご紹介したような部分的な工事まで、年間多数のご依頼をいただいています。
プロによる建物調査・お見積は無料で承っています。ご希望の方はお電話・LINEまたは下記のフォームよりお気軽にお問い合わせください!
外壁タイルが剥がれ落ちて、大きな事故が発生してしまう前に!ご相談お待ちしています。
なお、対応エリアは以下の通りです。
この記事を書いた人 山陽工業 かおり
・山陽工業で働く1児の母(2015年入社)
・「こんなこともやっているんだ!」と知っていただける、比較的小規模な工事や少し特殊な工事についての記事を主に投稿します。
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