このような立体駐車場の錆を放置していませんか?
隣接する車とのトラブルや盗難被害、また直射日光や雨風といった自然劣化から車を守ってくれる立体駐車場も、駐車場そのものが劣化していたり汚れていては元も子もありません。
錆による被害が車に及ばないよう修復と塗装工事を検討する必要があります。
今回は錆で腐食した立体駐車場を新しい技術で修繕しようということで「試験施工」を行いました。その様子をご紹介したいと思います。
立体駐車場の新しい施工技術が気になる方は、是非ともご覧になってみてください。
文字の並びからどことなく連想できると思いますが、試験施工とは
試験施工が成功すると、工法の正しさが証明されることで工事技術の進歩に繋がります。そうして
結果から先にご紹介すると試験施工は無事に成功しました!
腐食箇所は隙間なく修復され、外観も綺麗に生まれ変わりました。
では、どのような試験施工や作業過程を通じて立体駐車場が直っていったのか、順番にお見せします。
最初は状態チェックです。
軽微な傷から腐食によって大きな穴が空いてしまっている箇所まで、立体駐車場のパレット全体を観察し、劣化の確認をします。
シールを剥がすと錆がべっとり付着しているのが分かります。
腐食によって空いた穴からは大量の水が垂れてきます。
パレットの内部に発生していた錆と混じって錆汁まで出てきました。これが車に当たったらと思うとゾッとしますね……。
立体駐車場のどこを修復する必要があるのか分かったところで、工事を始めていきます。
最初に車の移動や養生をします。
腐食によってボロボロになってしまったパレットは、最初にケレン作業と呼ばれる工程で錆や汚れの除去を行い、劣化部分を可能な限り整えていきます。
隠れていた大穴があわらになりました。
一般的によく用いられている補修方法は、劣化部分の上に板金と呼ばれる金属の板をかぶせるというものですが、このやり方では板金とパレットの境目に凹凸ができてしまうデメリットがあります。
そこで、この凹凸を軽減するために実施したのが今回の試験施工です。腐食によって空いた穴を
この工法の仕組みとしてはまず、非常に薄いアルミ板と今回の試験施工のために開発された特別なメッシュをかぶせることで、補修部分の厚みを狭めることができます。
そしてかぶせた素材の上に鉄のように硬化する特殊塗料を塗ることで、補修箇所の凹凸を狭めつつ車が乗っても問題ない耐久性を実現できるのです。
という訳で早速、始めていきましょう。
まずは薄いアルミ板を穴のサイズに合わせてカットします。
次に、防錆や補強効果のある材料同士を混ぜて作った特殊塗料を、錆穴の周辺やカットしたアルミに塗り付けます。
そうして材料の塗られたアルミを穴の上にかぶせたら……
今度はこちらの特別な布をかぶせます。触り心地はとても滑らかでツルツルしています。
先程のアルミと同じやり方で、錆穴のサイズに合わせて布をカットしたら、特殊塗料を塗ってアルミの上にかぶせます。
他の錆穴も同じやり方で塞いでいきます。
最後に塗料を満遍なく塗り込んで試験施工の工程は完了です。
次はパレット全体の塗り替えを行います。
1回目の塗装は下塗りと呼ばれ、塗料とパレットの密着性をアップさせるために欠かせない塗り作業です。塗り漏れがないよう丁寧に塗っていきます。
続いて滑り止め用の砂を撒きます。
その後に同じ塗料を2回、塗り重ねていきます。
塗料は塗り重ねることで色づきが良くなるだけでなく、パレットを保護する力も上昇します。
試験施工から立体駐車場のパレットの塗り替えまで、無事に工事が完了しました。パレットの塗り替えによって試験施工の跡も目立ちにくくなっています。
いつもの工事紹介であればここで終わりなのですが、試験施工は工事が終わってからが本番です!塞がれた錆穴は、果たして車が乗っても大丈夫なのか耐久テストを行います。
ドキドキします……。
大丈夫かな……?
大丈夫でした!!
工事直後に行われた耐久テストでしたので、まだまだ油断はできませんが今回の試験施工はひとまず成功です!
数ヶ月に渡って経過観察をする必要があるため、実用化はまだ先の話ですが、ゆくゆくは多くのお客様にご提案できる仕様にしていきたいですね。
今回は試験施工についてご紹介しましたが、通常の立体駐車場の塗装工事も請け負っていますので良ければ覗いてみてください。
この記事を書いた人 山陽工業 よーこちゃん
・山陽工業に入社して2年目の広報社員。
・たくさんの現場を巡って、日々様々な知識と写真を集めています。
・施工管理に長けた工事監督さん、この道何十年の熟練職人さんの方々に取材を行い、建物の修繕・改修に関する情報を発信していきます。
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