ポリウレア樹脂と呼ばれるコーティング材を吹き付ける防水方法で、非常に高い強度を誇り、下地のひび割れや衝撃に対して優れた追従性を発揮します!
今回は、とある建物の屋上で実際にポリウレア防水を施した工事をご紹介します。
「ポリウレア防水って何だろう?」
「作業の様子が知りたい!」
というポリウレア防水に興味のある方はもちろん、
「なるべく短時間で工事を済ませて欲しい…」
「屋上の劣化が酷いと言われたので、保護性能の高い防水工法を探している」
などなど、建物の防水に関わるお悩みをお持ちの方にとっても参考になるかもしれません!
防水工事を検討しているマンション・アパートのオーナー様、管理組合の方々がいらっしゃれば、ぜひご一読ください。
ポリウレア防水とは、化学反応で生み出された樹脂化合物(=ポリウレア樹脂)をスプレーガンで吹き付けて塗装するタイプの防水方法です。
形成された皮膜はコンクリート並みの非常に強い強度を誇り、それでいて、下地に発生したひび割れや衝撃によって割れることなく、優秀な追従性を発揮します。
↓ 防水性と優れた強度が両立しているのが凄いところ!
吹き付けられた塗膜は、防水性の他にも様々な種類の耐久性能を発揮します。
例えば、
①刺激・衝撃による擦り減りから守る耐摩耗性
②薬品や海水による腐食から守る耐薬品性、防食性
③熱の影響から守る耐熱性 etc…
このように各種の耐久性に優れているポリウレア防水は、いくつもの劣化が複合して発生している環境下において、特に効果があります。
建物の屋上や屋根、工場や倉庫の他、車の塗装から軍事施設の防爆対策まで、幅広い場面で活用されている万能度の高い工法です!
当初はこの劣化した屋上にウレタン防水(※)を施して、綺麗に改修・修繕する予定でした。
(※)ウレタン防水は、液体状のウレタン樹脂を複数回塗り付けて、継ぎ目のない防水層を形成する、汎用性の高い防水工法の一種です。
ですが、建物改修工事の仕様で受電設備を屋上に乗せなくてはいけないことがわかりました。
ウレタン防水では、受電設備の重さに耐えられず、工事をしたとしても塗膜が破れてしまう可能性があります。
そこでウレタン防水よりも強度があり、さらに防水効果も長持ちするポリウレア防水をお客様に提案したところ、採用いただきました。
さらに今回は塔屋の外壁も含めて施工することで、防水層を一体化させてしまいます!
(1)ボロボロの下地を補修する
工事を実施する屋上は、かなり老朽化が進んでおり、全体的にボロボロで各所にひび割れが発生しています。
まずは、このような劣化箇所を補修することから始めます。
IPH工法と呼ばれる特殊な注入工法で、コンクリートの内部に発生した隙間を埋めていきます。
その後、屋上全面にモルタルを塗って、劣化や補修跡による凹凸を綺麗に平らにしていきます。
(2)プライマーの塗装
下地の補修が終わったら、早速ポリウレア防水の作業に取り掛かっていきます。
まずは下地と塗料の密着性を高めるため、プライマーという透明な塗料を塗っていきます。
動画をご覧頂くと分かるのですが、かなり粘り気のある材料です↓
斜面の部分はローラーで、
床面などの広くて平らな部分は、コテを使用するなど、道具を使い分けて効率的に作業を進めていきます。
プライマーの塗装が完了すると、屋上全体が塗料の艶でテカテカになりました。
(3)ポリウレア樹脂の吹き付け
プライマーが乾燥したらその上から、作業の本命であるポリウレア樹脂の塗布を行います。
始めに、下記のような大型の装置を用いて材料を加温します。
トラックに設置された装置で材料を温めたら、繋いだホースを屋上まで伸ばし、スプレーガンで塗料を吹き付けていきます。
職人による手作業で、色ムラや厚みの違いが出ないよう、満遍なく均一に吹き付けていきます。
各種の耐久性に優れ、施工もお手軽ということで、一見完璧そうに思えるポリウレア防水ですが、「取り扱いが難しい」というデメリットがあります。
丁寧な事前検証の他、適切な下地処理やプライマー選びを行わないと、却って工事後に膨れや剥がれなどの劣化が発生してしまう可能性があります!
(4)工事完了!
ポリウレア防水は速乾性にも優れており、吹き付けてから数時間でその上を歩行することができます。
綺麗な緑色に仕上がりました!
先述した通り強度に優れているので、塗膜の上に受電設備を乗っけてもへっちゃらです!
山陽工業は防水・塗装工事を得意としている建設会社です。
ご連絡頂いた後、弊社の社員が皆様の建物を調査しに参り、お客様の建物にポリウレア防水が最適か否か、判断いたします。
この調査・見積もりは無料で承っておりますので、建物や工事に関するお困りごと・悩みごとがあればお気軽にご相談ください!
なお、対応エリアは以下の通りです。
この記事を書いた人 山陽工業 よーこちゃん
・山陽工業に入社して3年目の広報社員。
・たくさんの現場を巡って、日々様々な知識と写真を集めています。
・施工管理に長けた工事監督さん、この道何十年の熟練職人さんの方々に取材を行い、建物の修繕・改修に関する情報を発信していきます。
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