外壁の目地やお風呂等…室内外問わず、建物の様々な場所に使われているシーリング材。
実は建物の安全性を保つ重要な役目を担っていると同時に、建物に使われる部材の中でも劣化が早いため、定期的な点検が必要です!
防水工事・外壁工事を中心に、年間650件以上の実績を誇る山陽工業では、戸建て・アパート・マンション・ビル等、どのような建物でもシーリングの打ち替え工事を承っています。
今回の記事では、そんなシーリング材とその劣化・打ち替え工事について詳しくご紹介します。あなたの建物のシーリング材はどのような状態か、この記事を見ながら確認してみてください。
シーリング材とは、部材と部材の継ぎ目を埋める、プニプニしたゴムのような素材(目地材)のことです。「シール」「シール材」とも呼ばれます。
よく目にする場所で言うと、以下のような目的で使われています。
タイルやサイディング・ALC等の目地のシーリング材は、地震等による振動の衝撃緩和や水の浸入防止のために使われています。
キッチンや洗面台・お風呂等、室内の水まわりのシーリング材は、部材の接合・水の浸入防止のために使われています。
サッシまわりのシーリング材も、室内水まわりと同じく部材の接合・水の浸入防止のために使われています。
また、同じような素材で、「コーキング材」と呼ばれているものもあります。
本来、粘土状で原料が油性のものをコーキング材と呼んでいたのですが、コーキング材がほとんど使われていない現在では、「シーリング材」も「コーキング材」も同じものを指す名称として扱われています。
シーリング材は、主に温度変化・乾燥による収縮や膨張によって劣化します。そのため、冒頭で「建物に使われる部材の中でも劣化が早い」と説明しましたが、室内よりも室外に使われているシーリング材の方が劣化の進行は早くなります。
シーリング材は、以下の順序で劣化していきます。
劣化レベル1:チョーキング
チョーキングとは、劣化によって粉状物が浮き出る現象です。手で擦ると、チョークのような白い粉が付着します。
劣化レベル2:ひび割れ
温度変化・乾燥による収縮や膨張に加え、地震の揺れ等による衝撃が原因で、シーリング材の表面にひびが発生します。
劣化レベル3:亀裂
ひび割れが深くなり、亀裂が発生します。
劣化レベル4:破断
亀裂が深くなり、破断します。
シーリング材がどのように劣化していくのかは分かったけれど…雨漏りが発生していなければ、特に問題ないのでは?
そう感じる方もいらっしゃるかと思いますが、残念ながら答えはNOです。
室内外問わず、上で説明した「劣化レベル3:亀裂」が発生したら、シーリング材の打ち替えをおすすめします。
なぜなら、劣化したシーリング材を放置すると、以下のような影響が出る恐れがあるためです。
壁と壁の間でクッション代わりになっているシーリング材が劣化することにより、建物の耐力が低下してしまいます。
また、シーリング材の劣化部分から水や空気が浸入することで建物の気密性も低下してしまい、雨漏りの発生に繋がります。
部材のガタつきが発生したり、部材が外れてしまうこともあります。また、シーリング材の劣化部分から水が浸入すると、部材と壁の間にカビが発生してしまいます。
シーリング材の劣化部分から水が浸入して建物の気密性が低下してしまい、雨漏りの発生に繋がります。
シーリング材の打ち替えには足場架設が必要なケースが多いため、そのタイミングで外壁修繕も一緒に済ませてしまうという方が多いです!外壁修繕についても、ぜひ山陽工業へご相談ください♪
劣化したシーリング材を新しいものと取り替える「シーリング打ち替え工事」の手順をご紹介します。
こちらが施工前のシーリング材です。全体的にひび割れが発生しています。
カッターで切り込みを入れ、劣化したシーリング材を剥がします。
本来、シーリング材はゴムのように伸びる素材ですが、劣化したものは引っ張るとちぎれてしまうほど弾力を失っていることが多いです。
この時、劣化したシーリング材を完全に撤去することが非常に重要です!
万が一、劣化したシーリング材が残ったまま新しいシーリング材を充填してしまうと、以下のようなリスクがあります。
・表面のシーリング材が新しくなっても、下にある劣化したシーリング材が切れたり剥がれたりすると漏水の恐れがある
・新しいシーリング材がしっかり密着せず剥がれてしまい、劣化したシーリング材が露出して漏水の恐れがある
・新しいシーリング材が必要な厚み(※)を確保できず、耐久性・防水性が低下してしまう
※シーリング材は最低でも10mmの厚みを確保することがメーカーによって推奨されています。
シーリング材を撤去した部分を清掃します。
細かいゴミ等が残った状態で新しいシーリング材を充填すると施工不良の原因になってしまうため、重要な作業です。
シーリング材を充填する目地が深い場合は、撤去・清掃後に下の写真のような「バッカー」と呼ばれる部材を使って深さを調整します。
シーリング材の充填は、深くすればするほど良いというものではなく、効果を発揮できる適切な深さがあるためです。
シーリング材がついて汚れてしまわないように、施工箇所の周囲を養生します。
養生の完了後、プライマーを塗布します。プライマーには、シーリング材を施工箇所にしっかりと密着させる接着剤のような効果があります。
シーリングガンという器具を使って、シーリング材を充填します。
シーリング材が隙間なく施工箇所に行き渡るように、ヘラで押さえながら表面を均します。
その後、シーリング材を乾燥・硬化させます。(夏季1日・冬季2日程度)
最後に養生を撤去して、シーリング打ち替え工事は完了です。
施工前後を比較してみると、新しいシーリング材であることが一目でわかります。これで、雨漏りや建物への悪影響の心配もありません!
外壁のシーリング材の状態は、建物全体の印象にも影響します。シーリング材が新しく綺麗なものになると、建物も綺麗に見えますね♪
なお、漏水が発生している等の理由により既存のシーリング材の撤去が困難な場合には、撤去せず上から新しいシーリング材を充填する「シーリング打ち増し工事」を行う場合もあります。
打ち増し工事の場合、工事にかかる費用や時間は打ち替え工事と比較すると少なく済むというメリットがあります。
各施工箇所でどちらの工事が適しているか、きちんと見極めて判断した上で施工いたしますのでご安心ください。
シーリング打ち替え工事を行う際は、以下にご注意ください。
・シーリング材のにおいが発生します。
・古いシーリング材を撤去する際、音が発生します。
・充填したてのシーリング材には触らないでください。
¥1,100+税/m~
※施工範囲の大きさにより、価格が前後する可能性があります。
品質管理の国際的な共通規格であるISO9001を認証取得している山陽工業では、シーリング工事を含む様々な工事の手順をまとめたマニュアルに基づいて工事を行っています。
マニュアルの内容に変更事項や追加事項があればすぐに反映させ、常に新しく正しい情報を社内で共有することで、施工する建物の状況や担当者に関わらず常に高品質な工事をご提供しています。
シーリング材は、箇所ごとの使用範囲は広くなくとも、建物の安全性・気密性の保持という重要な役割を担っています。
しかし、外壁やサッシまわり等、普段目にしない場所にあるシーリング材の状態は、なかなか把握できないものです。
山陽工業では、戸建て・アパート・マンション・ビル等建物の規模や用途を問わず、シーリング材を含む建物全体の調査診断を無料で行っています!
調査診断結果と補修が必要な箇所については、写真付きの報告書で分かりやすくお伝えします。その後のお見積ももちろん無料ですのでご安心ください。
・うちの建物、このままで大丈夫?
・これって劣化症状の一つ?
シーリングに関するご相談はもちろん、上記のような建物全体に関するご相談も大歓迎です。
まずは一度、下のお問合せフォームよりお気軽にご相談ください!
なお、対応エリアは以下の通りです。
この記事を書いた人 山陽工業 かおり
・山陽工業で働く1児の母(2015年入社)
・「こんなこともやっているんだ!」と知っていただける、比較的小規模な工事や少し特殊な工事についての記事を主に投稿します。
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