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室内環境を改善!外断熱工法による体育館屋根の改修工事

体育館などの金属製屋根の改修工事には、屋根全体を断熱材で覆うことで室温の急激な変化や雨音の響きを低減できる、高性能な「外断熱工法」がオススメです!この記事では、体育館の屋根に施工した外断熱工法の手順を詳しくご紹介します。

屋根の状態は、室内環境に大きく影響します。

屋根が劣化していると、雨漏りなどの直接的な不具合の原因になるだけでなく、断熱性や防音性が落ちて室内環境の悪化につながる恐れがあります。

屋根を改修するなら、ただ防水材を塗り直す・貼り直すだけでなく、室内の環境を改善できる特殊な工法も選択肢のひとつに入れると良いでしょう。

特に体育館などの金属製屋根の改修工事には、屋根全体を断熱材で覆うことで室温の急激な変化や雨音の響きを低減できる、高性能な「外断熱工法」がオススメです!

この記事では、体育館の屋根に施工した外断熱工法の手順を詳しくご紹介します。

・体育館など、金属製屋根の改修工事を検討している方
・高性能な工法で屋根を改修したい方

上記のような方はぜひこの記事をご一読いただき、外断熱工法の施工をご検討ください!

1.外断熱工法とは?

外断熱工法とは、下の図のように既存の屋根に断熱材を敷き、その上に防水シートを貼る工法です。

【図】外断熱工法(横から見た図)

断熱材で屋根を覆うため、室内の夏の暑さ・冬の寒さを低減することができます。
また、屋根を張り替えずに上から断熱材・防水シートをかぶせるため、雨音が室内に響きにくくなります。

夏は暑く冬は寒い、音も響きやすい体育館の屋根に、まさにピッタリな工法です!

外断熱工法は断熱材を使用する分、防水材のみの改修工事と比較するとどうしても費用は高くなりますが、得られる効果も高いため、体育館はもちろんビル・マンションなどにも採用されることの多い工法です。

2.外断熱工法の施工手順

小学校の体育館の屋根に外断熱工法を施工した際の写真と共に、施工手順を詳しくご紹介します。

参考までに、この体育館の屋根の工事期間は約1ヶ月でした。

こちらが施工前の屋根の状態です。
過去に雨漏りが発生したため、一部分だけ防水材を塗り替えてあります。

近くで見てみると、防水材が白っぽく見え、部分的に薄くなってしまっている箇所もありました。

それでは早速、外断熱工法の施工スタートです!

(1)断熱材を裁断

まずは断熱材を必要な大きさに裁断します。
特に体育館の屋根は範囲が非常に大きいため、たくさんの断熱材が必要になります。

こちらが裁断完了後の断熱材を積み上げた様子です。
裁断作業も、この後の敷き込み作業も、気が遠くなる枚数の多さです…!!

(2)ブラケット取り付け

屋根にブラケットを取り付けます。
ブラケットとは、この後に使用する断熱材を屋根にしっかり固定するために必要な部材です。

電動ドライバーで、一つ一つ取り付けていきます。

取り付け終わった状態がこちら。きちんと等間隔に並んでいます。

(3)下地埋め断熱材敷き込み

先程裁断した断熱材を屋根の凹み部分に敷き込み、凹凸を無くします。

屋根の端の部分にもピッタリ入って、見ていて気持ちが良いです。

(4)断熱材敷き込み

屋根の表面が平らになったら、上から断熱材を敷き込みます。

ここで敷き込む断熱材は、下地埋め断熱材より大きいため、1枚敷くだけでも一苦労です。
高所での作業なので、特に安全に注意が必要になる工程です。

屋根が断熱材でしっかりと覆われました!

(5)ディスク盤取り付け

初めにブラケットを取り付けた位置に、ディスク盤という部材を取り付けて、断熱材を屋根にしっかり固定します。

ディスク盤の取り付けが緩いと、断熱材が外れて落下してしまう危険があるため、一つ一つ確実に取り付けていきます。

それにしてもすごい数ですね!きちんと固定できているかの確認も、これだけ数が多いと大変な作業です。

(6)塩ビ鋼板取り付け

塩ビ鋼板という部材で、断熱材を固定します。
塩ビ鋼板とは、ポリ塩化ビニル樹脂をコーティングした鋼板のことです。樹脂でコーティングされていて耐久性に優れているので、紫外線や雨の影響を大きく受ける屋根にも安心して使用することができます。

塩ビ鋼板の取り付けが完了しました。

(7)防水シート敷き込み

防水シートを、空気が入らないように転圧しながら敷き込みます。

防水シートの端部は、熱で溶かして隙間なく接着させます。

今回の工事では、「リベットルーフSW」という外断熱工法に適した防水シートを使用しました。

柔軟性・耐熱性能に優れた防水シートです!

(8)ディスク盤と防水シートを固定

最後に、ディスク盤と防水シートを固定します。
下の写真にもある誘導加熱装置という装置でディスク盤を加熱することで、防水シートに含まれる特殊な接着剤が溶けて、ディスク盤と防水シートがしっかり一体化する仕組みです。

(9)施工完了!

これで外断熱工法による屋根改修工事は完了です!

いくつもの層が形成されたことで、夏の暑さ・冬の寒さや雨音などが低減されます。
また、凹凸を断熱材で埋めて表面が平らになったので、水捌けが良くなり汚れも溜まりにくくなりました。

それぞれの部材がしっかり固定されているので、耐久性も安心です!

3.高性能な改修工事も山陽工業におまかせ!

山陽工業は、年間650件以上の工事を請け負う専門業者です。
1991年の創業以来、ビルやマンションはもちろんのこと、学校や役所などの官公庁施設の工事も数多く請け負い、改修工事のノウハウを培ってまいりました。

通常の改修工事だけではなく、今回ご紹介した外断熱工法のような「高性能な改修工事」の施工経験も豊富です。

せっかく工事するなら、+αの効果が欲しい!

お客様のそんなご要望に、山陽工業がお応えします!

建物の調査診断・お見積は無料ですので、まずはお気軽にお問い合わせください。

なお、対応エリアは以下の通りです。

この記事を書いた人 山陽工業 かおり

・山陽工業で働く1児の母(2015年入社)
・「こんなこともやっているんだ!」と知っていただける、比較的小規模な工事や少し特殊な工事についての記事を主に投稿します。

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