たまにビルを見上げると、ロープから吊り下がって何やら作業をしている人達を目にしたことはありませんか?
これは「ブランコ作業」と呼ばれる作業方法です。
ビルやマンションの屋上からロープを伸ばしてぶら下がり、空中で作業を行います。訳あって足場やゴンドラが架けられない・架けたくない建物の高所で、よく採用されています。
今回は、8階建てのビルで行われた、ブランコ作業によるシーリング工事の様子をご紹介します。
「工事を実施したいのだけれど足場が架けられないと言われて困っている…」
といったお悩みをお持ちの方、またそうでない方も含めて、本記事が参考になれば幸いです。
改めてブランコ作業というのは、ビルやマンションの屋上からロープを伸ばし、その先にくくり付けられた板に座って作業をする方法です。
窓の清掃や外壁の塗り直し、今回行ったシーリング工事に至るまで、幅広いニーズにお応えすることができます。
一般的に工事代金の1/3を占める足場代が掛からないので、費用を大幅に抑えることも可能です!
メリット
工事期間が短い!
防犯面で安心できる!
費用が安い!
デメリット
建物を覆うメッシュシートが無いため塗料や防水材が飛散するリスクがある。
工事道具等が地面に落下するリスクがある。
お客様が工事中や工事後の施工箇所を確認できない。
工事や建物の種類によっては、ブランコ作業ができない場合もある。
状況や工事内容によって、足場の架設とブランコ作業のどちらが適しているかは変わってきます。山陽工業では、経験豊富なプロによる建物調査を行い、お客様に最適な工事プランを提案いたします!
今回施したシーリング工事というのは、防水工事の一種です。
外壁や窓枠に埋まっている、ゴム材のようなものをシーリング材と呼びます。
シーリング材はその伸縮性を活かして、雨水や地震から建物を守ってくれる効果があります。
ですが劣化すると硬くなってしまい、本来の性能である防水性を発揮できなくなってしまいます。
そこで古いシーリング材を一度剥がして新しいものを充填したり、または古いシーリング材の上からそのまま新しいものを充填して、建物に水が浸入しないようにします。
工事を実施するのは、こちらの8階建てビルになります。
各フロアの窓枠へ的確にシーリング工事を施す必要がありますが、そのために足場を架設するのは時間と費用が掛かってしまいます。
ブランコ作業でも十分に工事が行えること、また足場の架設よりも低コストで済むことから、今回はこの作業方法が選ばれました。
安全性を心配する声もありますが、ブランコ作業は訓練と経験を積んだ職人さんしか実施できないようになっています。
まずはブランコ作業を行うための準備をします!
ビルの屋上に上り、ブランコのロープを柱や階段にしっかり固定します。
必要な装備を身に付けた職人さんが、慣れた様子で屋上の壁を跨ぎます。
ゆっくりブランコに座ります。
上から見た際の様子です。
写真越しにも高所ならではの緊張感が伝わってきますね。
体勢が安定していることを確認したら、早速シーリング工事を始めていきます。
養生のため、シーリングを塗り付ける場所をマスキングテープで囲ったら、
下地とシーリング材の密着性をアップさせるためのプライマーを塗ります。
「増し打ち」と呼ばれる方法で、古いシーリング材の上から新しいものを塗り付けていきます。
最後にマスキングテープを剥がしたら、この部分のシーリング工事は完了です!
最上階から窓枠のシーリングを順番に、注意深くチェックし、必要であれば工事を施します。劣化はしていなくとも、その兆しがあればシーリング工事の対象です。
屋上や地上からは、工事監督が作業の様子を見守っています。
下階の辺りまで降りてきましたが、気を抜かずに工事を進めます。
作業を終えたら、最終的に地上に降ります。
半日程で工事完了です!
既存のものと同じ色のシーリング材が各所に充填されています。そのため見た目だけでは工事前と工事後でどのように変化したのかが分かりづらいのですが、窓枠周辺の防水性能は以前よりも格段にアップしました!
雨が降っても雨漏り・漏水といった被害から建物を守ってくれるでしょう。
今回のような、ブランコ作業で建物に何かしらの工事を実施する場合、大まかな目安として山陽工業では¥75,000〜請け負っております。
※現場の状態・環境によって上記数字は変化します。あくまでも参考価格としてご承知下さいますようお願い致します。
ブランコ作業の工事費用は、建物の場所・形状・工事内容によって変化するため、山陽工業では無料で実施している現地調査を経て、お見積もりを出させていただいております。
ですので気になる方は、ぜひお気軽にご相談ください!
なお、対応エリアは以下の通りです。
上空からのドローン撮影や赤外線カメラによる観察を通じて、人間の耳や目では発見しづらい建物の劣化を見逃しません。
まずは建物に工事が必要か否か、確かめてみるところから始めるのはいかがでしょうか?
この記事を書いた人 山陽工業 よーこちゃん
・山陽工業に入社して3年目の広報社員。
・たくさんの現場を巡って、日々様々な知識と写真を集めています。
・施工管理に長けた工事監督さん、この道何十年の熟練職人さんの方々に取材を行い、建物の修繕・改修に関する情報を発信していきます。
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