タイルの気になる劣化症状、放置は危険です!
浴室のタイルは、美観を良くするだけではなく壁や床の内部に水が浸入するのを防ぐ、大切な役割を果たしています。
ですが、常に湿気に囲まれていて水の流れもある浴室のタイルは、劣化速度が速い場所でもあります。
タイルの劣化は放置すると漏水の原因になる場合があるので、タイルが劣化しているかも…とお心当たりのある場合は、張り替え工事を行う必要があります。
少しでもタイルに関して不安がある方は、是非ご一読ください!
張り替えを行うべきタイルの劣化症状をご紹介します。
これらの劣化症状を放置すると、壁や床に水が浸み込んで漏水に繋がってしまう場合があるので、なるべく早めに張り替え工事を行う必要があります!
まず挙げられる劣化症状として、ひび割れ・欠けがあります。
ひび割れや欠けは、経年劣化だけではなく固い物をぶつけてしまったなどの衝撃によるものや、壁や床に発生した歪みなどから発生します。ひび割れや欠けが発生すると、その隙間から内部に水が浸入する原因となってしまうので、注意が必要です。
次にタイルの浮きも、よくある劣化症状の1つです。
タイルの浮きは、他のタイルよりも手前に出ていたり指で押さえるとミシっと動く場合は、浮きが発生している場合が殆どです。放置するとタイル自体が剥がれ落ちてしまいます。
見た目が悪くなり水の浸入にも繋がるので、注意が必要です。
皆様は上記の劣化症状に、お心当たりありませんでしたか?
今回張り替えを行うのが、浴室のタイルです。
鮮やかできれいな色のタイルですが、タイルの浮き・※エフロレッセンスの発生が見られます。
※エフロレッセンスとは、コンクリート内に含まれている水酸化カルシウムが水に溶け出すことで空気中の炭酸ガスと反応して、炭酸カルシウムという白い粉になったものを指します。
タイルの浮きは、タイルが剥がれ落ちてしまう手前の症状でもあります!できるだけ早めに補修する必要があります。
また、タイルの下地は※FRP防水という防水層で出来ており、タイルを付けるための下地材を密着させるのが難しい防水層です。
その上、お風呂という常に湿度の高い場所である点が原因で、何度もタイルが剥がれ落ちてしまっている状況です。
そのため今回は、山陽工業で取り扱っている密着度の高い特別な材料を使用して施工していきます!
※FRP防水については、以下の記事で詳しくご紹介しています↓
まず、タイルの斫り(はつり)です。
タイルの斫りは、聞き慣れない方も多いかもしれませんが、簡単に説明すると「タイルを剥がす作業」を意味します!
ここからの工程は、プライマーを使用せずに下地補修・タイル張り付けを同じ材料で進めていきます。
そんなことが可能なんですか?!
それが可能となる特別な材料、「NeoHAL」について簡単にご説明します!
NeoHALとは
「根を張るような密着度」の特徴から来た名前で、その名の通り、プライマーが無くてもいい程、非常に高い密着度を持つ材料です。
※プライマーとは、塗布することで次に塗る材料の密着度を高めることのできる下地塗料のことです。
その他、NeoHALの特徴
屋外暴露や乾燥交換を繰り返す環境でも防触効果を発揮
短い乾燥時間で施工時間の短縮
重厚な美観でアスベストの代わりに
鋼材・コンクリート・スレート・合板など殆ど全ての物質に対する強い付着力
また今回は、NeoHALの中に入れることでより防カビ効果を発揮する、焼成カルシウムも入れて施工しています。
焼成カルシウムとは
ホタテやホッキの貝殻を、1100℃以上の高温で焼成することでできる、100%天然の酸化カルシウムです。
焼成カルシウムの特徴
殺菌・抗菌効果
カビや菌の発生を抑制
臭気の分解除去
まず、NeoHALを全体に塗布して均しておきます。
全体に塗り終えましたが、まだ変化は見られませんね。
タイル張り付けは、張り付けモルタルの代わりにNeoHALと焼成カルシウムを混ぜたものを使用します。
こちらが張り付けるタイルです。
タイルが数枚組でまとまっている、「シート貼り」という方法で進めます。
まとまりごとにどんどん張り進めていきます。
タイル張り替えで出来る小さな隙間は、丁寧にタイルを切り出して隈なく隙間を埋めていきます。
水で濡らしてタイルのシートを綺麗に剥がします。
全て張り終えたら、タイルの隙間・高さがずれていないか丁寧に確認をしながら、1枚1枚微調整を行います。
現在のタイルはこのような状態です。目地が埋まっておらず、しっかりと固定がされていません。
この目地を埋める作業を行います!
目地はモルタルに焼成カルシウムを混ぜたものをしっかりと埋め込みます!
ダイナミックな塗り方ですが、この後綺麗にしていくのでご安心ください!
全体を水で洗い、タイルの表面に付いた目地材を全体的に落とします。
目地材のモルタルは水で落とすのみだと、しばらく経つと「白樺現象」により表面が白くなってしまいます。
ご安心ください!「酸洗い」をすれば、白樺現象は防ぐことができます!
それでは酸洗いを行っていきます。
このように全体を酸で洗い、目地埋めが完了です!
タイルの張り替えは完了しましたが、張り替えたタイル上の赤枠部に隙間が発生してしまっています。
このままだとこの隙間から水が浸入してしまうので、シーリング作業で埋めていきます!
まず、シーリング作業を行う前にプライマーを塗ります。先述した通り、こちらを塗ることで下地への密着度を高めることができます!
そして、シーリング材を隙間に充填します。
シーリング材をヘラで均したら、シーリング作業が完了です!
タイルの張り替え工事が完了しました!
Before&After
Before&Afterはこちらです。タイルの浮き・エフロレッセンスがなくなり、綺麗になりましたね。
今回は浴室タイルの張り替え工事の様子をご紹介しました。劣化が進行する前にタイルの張り替えを行うことが、施工の際の費用削減にも繋がります。
・タイルが落ちそうな状態で不安…
・タイルを張り替えて雰囲気を変えたい
などのお悩みがございましたら、お気軽にご相談ください!
タイル張り替え工事に関してお問い合わせいただく際は、問い合わせフォームに以下の情報を記載していただけるとスムーズです!
また、山陽工業では今回ご紹介した浴室のタイル張り替え工事だけではなく、外壁をはじめとした様々な施工実績がございます!
↓以下のページで、施工実績・メリットとデメリット・調査方法と施工方法などについて、幅広くご紹介しています。
なお、対応エリアは以下の通りです。
この記事を書いた人 山陽工業 みさと
広報部として現場で色々な知識を得て、皆さんに発信していきます!